小説「新・ヒトツノヒ」完全版 第一部 「沙羅と純の革命闘争編」
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発行者:銀河の薔薇
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ジャンル:恋愛
シリーズ:小説「新・ヒトツノヒ」完全版

公開開始日:2014/06/04
最終更新日:---

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小説「新・ヒトツノヒ」完全版 第一部 「沙羅と純の革命闘争編」 第4章 第3章 「マルメロ音楽教室」


沙羅の運転するチェリーは、無言で夜の街を走っていた。

田舎の町の店は夜八時頃にはみなシャッターを閉めてしまう。まだ夜中でもないのに寝静まったようだ・・・。

沙羅は、左手で古ぼけたカーラジオのボタンを押した。
当時流行していた、杉山清貴&オメガトライブの「サマー・サスピション」の音色が、電波の悪いAMラジオから車内に広がった。
今の二人には場違いなメロディーであった。車は広い国道に出て、「エデンの園」という名のレストランで止まった。

「あたしがおごるわ・・・」

沙羅は中村を中へ連れていった。
広い店内には家族連れや学生グループでそこそこ賑わっていた。沙羅と中村はハンバーグステーキを頼んだ。
中村はこの20そこそこの女性がどういういきさつで、彼らと活動を共にするようになったのか、聞いてみたいと思った。

「俺、みんなを怒らせてしまったみたいで、すみません・・・」
中村はさっきの気まずさを詫びるように言った。

「フフ・・・いいのよ・・・。
あなたは真面目に物事を考える人だわ・・・。
あたし、あなたの真剣な瞳が好きだわ・・・。 
あなたの事をいろいろ知りたくなってしまったわ、中村君・・・。
いつか、あなたと『革命闘争』ができる日を楽しみにしているわよ・・・」

沙羅は挑発するように、中村の眼を見た。
実は、沙羅のこの言葉に深い意図が隠されている事を中村はまだ知らなかった。

「・・・ありがとうございます・・・。ところで、沙羅さん、どこに住んでいるんですか?」
中村は沙羅についていろいろ知りたくなったようだ。
「あたし?」

「お待たせいたしました!」
不意に、制服のウエートレスが食事を運んできた。
二人の会話はそこで途切れることになる。
腹の減っていた二人は食事に集中し、再び、静寂が訪れた。


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