壱の魔術
壱の魔術

発行者:川犬
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ジャンル:ファンタジー

公開開始日:2010/08/07
最終更新日:2010/08/11 23:38

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壱の魔術 第4章 第1章 梅雨前線停滞中-3
「もう一度おまいに言うぞおお!!弟子にしてくれー!!弟子にしてくれないというんなら」

 西車は、俺の黒プラス青色(あいいろ)サブバッグを自慢の底力(そこぢから)で奪い取ると、ハンマー投げのようにて、思いっきり投げた。そして、俺のサブバッグは、運がいいのやら悪いのやら、丁度空いていた窓口(まどぐち)から教室の中に入っていた。しかもそこは、俺のクラスだった。なんてことをしてやがる!

「弟子にしてくれないんならこんなことしちゃうぞおお!!良いのかああ!!」

「いやもうされた……って、ふざけんな西車!何、あ、やっちまったぜーでもまあいいっかみたいな顔してんだ。いいか?よーく耳カッポじって聞け。俺はお前の師匠には絶対にならん!!」

 元からこんなやつの師匠になる気はそうそうなかったが。というより、何の師匠なんだよ。そんな訳分からん師弟関係なんて俺は築(きず)き上げたくないぞ。

 シンは「とって来ましょうか?」と聞いてきた。普通ならよろしく頼むってところなんだが、今はそんな気分ではない。

 俺は、冷静に考えてみた。もし、これで俺が自分のサブバッグを取りに行けば、西車から離れることが出来ると。

 俺は、シンの方へ向き、西車のほうをわざとじろじろ見ながら、

「シン。すまないが、俺が自分で取ってくる。なぜかは、分かるだろ?」

「……あっそういうことですか。なるほど。やはり、あなたは探偵(たんてい)に向いているのではないでしょうか?」

「はあ?お前までもが意味の分からない事を…」

「いえいえ、ただあなたの勘(かん)の鋭さと思考力(しこうりょく)の良さを高く評価(ひょうか)しただけですよ」

 お前がさっき、俺が西車を見てなぜだか分かるだろと聞いただけで理解できた推理力(すいりりょく)の方が物凄(ものすご)い評価を受けても良いぐらいのレベルのものなんだけれどな。まあどうでもいい。
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