彼女とこたつとおっぱい
第3章 ☆巨乳少女よ安らかに眠れ
「あぁ、たまにはこたつもいいもんだねぇ」
ゲームを離れてお茶をすすっているなつこ。
ちょっと眠くなってきたようだ。目がほんのりうつろ気味だし、体がユラユラっぽい動きを始めている。
これは神さまが与えてくださったチャンスだ!
健はちょっとTVから離れてのんびりしようとか、そんな大人びた台詞を言ってからラジカセに手を伸ばす。
これは自分が眠くなったときの備だったが、こんな形で役に立つとは嬉しい予想外。だから人生は面白い。
カチッとスイッチを押すと、全然予測できなかった音楽が流れてきた。なつこは眠そうな顔をしながら困惑。
う~さぎおいしか~のや~ま~♪
そのメロディー、とても優しく眠気を抱擁してくれる。
「うさぎおいし……」
なつこが眠そうな声。そして両腕をこたつの上に置き、そこに顔を持っていく。眠気との格闘が始まった。
柔らかいセーターの豊かなふくらみをこたつにクッと押し当て、その事を感じつつもなつこは眠らないようにと頑張る。
10分後、なつこは敗北寸前。無理もない、柔らかく心地よいメロディーの童謡がメドレーで続くのだ。それも絶妙なボリューム加減で鳴り響く。引きずり込まれていく感覚。
「なつこ、こたつで寝たら風邪ひくぞ」
意図的に少年は少し手厳しい声で叱咤する。
厳しい声で言われると逆に眠気が刺激される事を健は知っていた。期待通りの台詞を幼馴染みが言うのはその証。
「ちょっとだけ……5分でいいから、深寝入りしないから」
仕方ないなぁと呆れた声を浴びせながら、健はこたつの中の手でガッツポーズで高揚感の体現。
そして数分後、なつこが落ちた。
「……」
健が逸る気持ちを抑制。それは我慢であり忍耐。焦ってはいけない、急がば回れという言葉を思い出すのだ。自分に言い聞かせて健は静観。
「なつこ、なつこ」
慎重に、焦らずにまずは名前を呼んで確認。スヤスヤと寝入っているなつこの顔、そしてこたつに押し当てている豊かなおっぱい。
決まった。踊りたくなるような気持ちをグッと抑え込んで、山本健はこたつから出る。説明などし難い気持ちがそこにある。
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