Shine~Masato & Hina story~
Shine~Masato & Hina story~

発行者:桜蓮
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2014/02/10
最終更新日:2014/02/15 23:17

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Shine~Masato & Hina story~ 第10章 エピソード9
私の話を聞きながら、ヒデアキの視線は私じゃなくてケイタイに向けられていた。

もしかしたら、相槌を打っていただけで、私の話すら聞いていなかったのかもしれない。

その着信やメールをヒデアキは『友達から』だと言っていたけど、今、改めて考えてみるとその相手は“もう一人の彼女”からだったのかもしれない。

そんな事に今更気付いても遅いんだけど…。

そんな事を考えていた私の口から小さな溜息が零れた事にさえ私自身、気付いていなかった。

「ヒナ」

「えっ?」

「どうした?」

ついウッカリ自分の世界に入り込んでしまっていた私をマサトはとても心配そうな瞳で見つめていた。

「う…ううん、なんでもない」

私はヒデアキの事を考えていたって正直に言えなかった。

それが何故かは分からないけど、私の口から出たのは

「ちょっと食べ過ぎてお腹が苦しいなって思ってた」

そんな言葉だった。

たくさん食べて、確かにお腹は苦しいけど、今、私が考えていたのはそんな事じゃなかった。

本当のような嘘。

どうして正直に話せなかったのかは分からない。

だけど、咄嗟に私は嘘を吐いていた。

「そうか」

私の嘘に気付いていないマサトは安心したように笑みを浮かべた。

「うん」

「そんなに食ったか?」

「うん、いつもに比べたら食べた方だよ」

「…」

驚いた表情のマサト。

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