Shine~Masato & Hina story~
Shine~Masato & Hina story~

発行者:桜蓮
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2014/02/10
最終更新日:2014/02/15 23:17

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Shine~Masato & Hina story~ 第4章 エピソード3
「住む場所が変わったくらいじゃ輝けないのかな……」

私は呟いた。

霞んでいる月が歪み、目頭が熱くなって頬に何かが流れた。

その時だった。

路地のもっと奥の方から物音が聞こえたような気がした。

「……?」

野良猫かな?

私は音が聞こえた方へと歩き出した。

数歩足を進め、角を曲がるとそこは行き止まりになっていた。

街頭も無く、薄暗い場所。

暗さが増し光さえ届かない所為で私の視界は真っ暗なまま。

瞬きすらせず私はそこを見つめた。

少しずつ目が慣れてきた時、私の瞳は人影のような物体を捉えた。

私はゆっくりとそれに近付いた。

その人影が本当に人だという確信が大きくなる。

その人との距離が1メートルもなくなった時、私は足を止めた。

地面に直接座り込み、建物の壁に身体を預け、曲げた片方の膝の上に腕を乗せ、顔を伏せている。

暗闇の中でも投げ出された足が長い事が分かる。

うずくまっている身体が女の私とは全然違う造り。

「……大丈夫ですか?」

私は恐る恐る声を掛けた。

普通に発したつもりの声が思ったよりも小さく震えていた。

具合が悪いのかな?

ふと視界に入った大きな肩が規則正しく揺れている。

「……あの!!」

再び発した声は思ったよりも大きかった。

私の声に反応するようにその人の身体がピクッと動いた。

ゆっくりと顔が上げられる。

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