Shine~Masato & Hina story~
Shine~Masato & Hina story~

発行者:桜蓮
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2014/02/10
最終更新日:2014/02/15 23:17

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Shine~Masato & Hina story~ 第4章 エピソード3
相変わらずこの街には人が溢れている。

完全に陽が落ちた街は、昼間とはまた違った雰囲気を醸し出す。

繁華街のメインストリートを駅に向かって歩く。

明日はバイトが休み。

こんな事になるなら明日も出勤にしておけば良かった。

別に悲しい訳じゃない。

ただちょっと寂しいだけ。

歩きながらケイタイを取り出した。

すれ違う人にぶつからないように歩くスピードを少しだけ落として、ケイタイを開いた。

アドレス帳からヒデアキの名前を取り出し番号とメアドを消した。

ついでに、着信履歴と発信履歴も全て消去した。

それから、ヒデアキからの受信メールも……。

涙が溢れそうになったけど、私はそれを飲み込んだ。

行き交うたくさんの人の存在が私を強がらせてくれた。

ケイタイを閉じ、バッグの中に放り込む。

ふと視線を上げると見慣れない細い路地が視界に入った。

こんな所に路地なんかあったっけ?

私の足は迷うことなく、その路地に向かっていた。

メインストリートから路地に入ると一気に人が減った。

人にぶつかる心配も息苦しさも無くなった私は解放感に包まれた。

今までよりも軽い足取りで奥へ進んで行く。

奥に進むに連れて人がどんどん減っていく。

街灯とお店の裏口から漏れる明かりを頼りに歩いた。

人の姿が全く無くなると、私は足を止めた。

薄暗い路地。

離れた所から微かに聞こえてくる声と音がとても遠い世界の事のように感じられた。

見上げた空には霞掛かった月が弱々しく輝いている。

……まるで私みたい……。
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