Shine~Masato & Hina story~
第9章 エピソード8
「・・・!?」
状況がいまいち飲み込めない私はただ呆然とマサトの顔を見つめることしかできなくて・・・。
そんな私の顔を見ているマサトの顔はとても焦っていた。
「大丈夫か?」
「う・・・うん。」
・・どうやら、マサトがまた助けてくれたらしい・・・。
「あ・・ありがとう。」
「あぁ。」
マサトは自分の身体から私の身体を離し立たせてくれた。
床にしっかりと足を着いた私は、大惨事を免れたことにホッと胸を撫で下ろした。
「・・ってかさ・・・。」
「・・・?」
「お前、転びすぎじゃねぇ?」
「・・そうだね。人と比べるとよく転ぶかな・・・。」
「んじゃあ、ケガとかもよくするのか?」
「ケガ?」
「あぁ。」
「・・う~ん・・ケガはあまりしないかな・・・あっ!!・・でも、擦り傷とか青痣とかは絶えないかもしれない・・ほら!!」
私は膝丈のスカートを捲り、膝を露出して指差した。
そこには、治りかけの擦り傷とだいぶん薄くなった青痣が顔を覗かせた。
これは先週、転んだ時の傷。
私の肘や膝には、ほぼ1年中こんな傷が存在する。
「・・それ、痛ぇだろ?」
「ううん、全然。」
「痛くねぇーのか?」
「うん、このくらいの傷なら全然平気。」
笑顔で答えた私にマサトは呆れたような表情で大きな溜息を吐いた。
・・あれ?
私、呆れられてる?
・・・。
・・・。
・・もしかして・・・。
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