Shine~Masato & Hina story~
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発行者:桜蓮
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2014/02/10
最終更新日:2014/02/15 23:17

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Shine~Masato & Hina story~ 第9章 エピソード8
◆◆◆◆◆

路地を出た私達は、繁華街にある24時間営業の大きなスーパーに入った。

正直、私はビクビクしていた。

・・また、さっきの男達に会ってしまったらどうしよう・・・。

さっきは何とか逃げる事ができたけど・・・。

今度会ったら逃げ切れるかどうか分からない。

ガラの悪さでは明らかにマサトが勝ってるけど、あっちは3人でこっちは2人。

しかも私が戦力になれる可能性は0パーセントだから3対1。

もしかしたら、向こうは仲間が増えてるかもしれないし・・・。

そんなことばかり考えていたら、かなり不安になってしまった。

・・でも、それは私だけみたいで・・・。

マサトは、私の隣でスーパーのネームの入ったオレンジのカゴを持ち至って普通な感じで歩いている。

スーパーのカゴとマサト。

その組み合わせは最高に似合わないものだった。

・・っていうか、もはや不似合いを通り越し、それは奇妙とも言える組み合わせだった。

すれ違うおばさん達もビックリした表情でマサトを見てるし・・・。

大体、マサトがこんな所にいること自体がおかしいのかもしれない。

『スーパーに行こう』って誘ったのは私だけど・・・。

それはかなり無謀なお誘いだったのかもしれない。

マサトだって本当はこんな所になんて来たくなかったかもしれないし・・・。

しかも買い物カゴまで持たされ、すれ違うおばさん達からは好奇な視線で見られて居心地の悪さは私の想像以上かもしれない。

そう考えた私はなんだか申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

「・・ねぇ、マサト・・・。」

「ん?」

「私が大急ぎで買い物を済ませるから、外で待ってて。」

「は?なんで?」

「・・なんでって・・スーパーとかあんまり来たくないでしょ?」

「いや、別に。」

「そう?」

「あぁ」

マサトは頷いたけど・・・。

これはきっと私に気を遣ってるに違いない。

そう悟った私は

「じゃあ、カゴは私が持つよ。」

マサトが持っているカゴを取ろうとした。

・・だけど・・・。

私の手はカゴの取っ手に触れる事無く、宙を切った。

「きゃっ!!」

掴もうとしていたカゴの取っ手を掴めなかった私は勢い余ってバランスを崩してしまった。

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