Shine~Masato & Hina story~
第15章 エピソード14
◆◆◆◆◆
久々に風邪をひいて寝込んでしまった私。
すぐ良くなると思っていたけど・・・。
実際はそんなに甘くなかった。
結局、3日間もバイトを休む羽目になってしまった。
1日目の夜に一度は下がったはずの熱が
2日目の朝にはまたあがっていた。
その日は熱を計る度にあがっていて、夕方には39度代に突入してしまった。
さすがにヤバいと思ったけど、トイレに行くだけでも精一杯だった私には
いくらマンションの隣に病院があるとは言っても1人で行くのは無理だった。
寝てるのか起きているのか・・・
意識が朦朧としていて自分でもよく分からなかった。
認識できない時間が淡々と過ぎていく。
そんな中、チャイムの音を聞いたような気もする。
それが現実か・・・。
夢なのか・・・。
それすらも分からないんだけど・・・。
完全に意識が覚醒したのは3日目の夕方近くだった。
目が覚めて、しばらくぼんやりと白い天井を眺めていた私は
「・・・お店に連絡しないと・・・」
ケイタイを掴んだ。
力の入らない指でボタンを操作し、ケイタイを耳に当てる。
数回のコールが鳴った後、聞こえてきたのはやっぱり店長の声だった。
少し掠れた声で
「お疲れさまです」
そう告げると
『ヒナちゃん、大丈夫?』
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