Shine~Masato & Hina story~
Shine~Masato & Hina story~

発行者:桜蓮
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:恋愛

公開開始日:2014/02/10
最終更新日:2014/02/15 23:17

マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
Shine~Masato & Hina story~ 第12章 エピソード12
「マサト」

そう呟いた私の顔は、自分でも分かるほど緩んでいた。

ゆっくりとした足取り。

だけど確実に縮む距離に、私の鼓動は早鐘を打ち始める。

私の目の前で足を止めたマサト

「お疲れ」

労いの言葉と一緒に魅惑的な笑みを浮かべる。

「うん」

私は、完全にその魅惑的な笑みに見惚れてしまっていた。

「どうした?疲れたのか?」

腰を曲げ、心配そうに私の顔を覗き込むマサトは自分がこんなにも魅力的だって事に気付いていないらしい。

・・・いや、つい見惚れちゃって・・・なんて言えない私は

「う・・・うん、土曜日は忙しいから・・・」

なんて、必死で誤魔化した。

そんな私の言葉を

「そうか、大変だったな」

全く疑おうとしないマサトの大きな手が私の頭を優しく撫でてくれる。

その温もりにちょっぴり罪悪感が残ったけど、頭を撫でる優しい手の感触に私は思い切り浸ってしまった。

浸り過ぎて、このまま時間が止まればいいのに・・・なんて少女マンガの主人公のようなことまで考えてしまった。

だけど、私が存在しているのは少女マンガの世界なんかじゃない。

だから、例え私がどんなに望んだとしても時間が止まるなんて非現実的なこと起きるはずがない。

その証拠に私の頭の上にあった温もりは離れていく。

それがちょっとだけ寂しくて、慌てて顔を上げると

そこには私を見下ろすマサトがいる。

よっぽど、私は何かを訴えるような顔をしていたらしく

「どうした?」

マサトは私の話を聞こうとしてくれる。

でも、とてもじゃないけど思っていること口にできない私は

「な・・・なんでもない!!」

両手を顔の前で左右にブンブンと振るしかなかった。

「そうか?」

マサトは不思議そうな表情を浮かべながらもそれ以上問い詰めるようなことはしなかった。

「そ・・・それより、すごい偶然だね」
118
最初 前へ 115116117118119120121 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ