Shine~Masato & Hina story~
Shine~Masato & Hina story~

発行者:桜蓮
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2014/02/10
最終更新日:2014/02/15 23:17

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Shine~Masato & Hina story~ 第4章 エピソード3
……よし、完璧!!

相変わらずその人は私を睨みつけるような鋭い眼で私を見つめている。

……恐っ!!

……じゃなくて……。

……笑わなきゃ……。

私は、逸らしたくなる衝動を必死で抑えてその人に向かってバイトで身に付けた営業スマイルを浮かべた。

そんな私を見ていたその人の表情が微かに変わった。

私の作戦はどうやら成功したらしい……。

この人は、もう私に警戒なんてしていない。

その証拠に、目の前の人は、私を睨んではいない。

鋭かった眼を細めて、厳つい顔を崩して笑っている。

楽しそうに声を上げて……。

逃げ出すには絶好のチャンスに違いない。

楽しそうに笑っているその人を見て、さっきまで恐怖のあまり固まっていた私の身体も今では自由を取り戻している。

ゆっくりと地面にくっついていたお尻を離した私は立ち上がった。

このまま、メインストリートまで全力疾走したら私は大丈夫。

二度とこの人に会う事もないだろうし……。

よし!!逃げよう!!

……頭ではそう考えていたのに……。

身体が言う事を聞かなかった。

本当はその人に背を向けて走り出さないといけなかったのに……。

私は、その人の傍に歩み寄っていた。

足を止めた私はその人の隣に腰を下ろした

微かに血の匂いが鼻を掠めた気がした。

だけど、それは一瞬の事ですぐに高級そうな香水の匂いが私を包んだ。

隣に座り込んだ私を見てその人が口を開いた。

「お前、俺の知り合いか?」

「……多分、違うと思います」

私と彼の初めての会話は不自然な日本語で交わされた。
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