Shine~Masato & Hina story~
第11章 エピソード10
むしろ、私という人間に少しでも興味を持ってくれたのかもしれないと思うと少しだけ胸が弾んだ。
…実際は、私との約束を守る為だけだったと思うけど…。
「ヒナ?」
またしても自分の世界に入り込んでしまっていた私は、マサトの怪訝そうな声で我に返った。
「…あっ…」
「…?」
「多分なんだけどね」
「ん?」
「この県内に住んでいて、“山神高校”の事を知らない人はいないと思う」
「は?そうなのか?」
「うん」
「なんで?」
「だって、山神高校ってかなり有名な高校じゃん」
「有名?」
私はマサトの綺麗に整えられている右の眉が微かに上がったのを見逃さなかった。
「うん、有名」
「その有名っていうのは、やっぱりそういう意味で有名なのか?」
なんとなく言葉を濁すマサト。
だけど、私にはマサトの言いたい事がよく分かる。
だから
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