Pure Heart~葵とケンの物語~
Pure Heart~葵とケンの物語~

お礼2
発行者:桜蓮
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:Pure Heart~葵とケンの物語~

公開開始日:2014/02/10
最終更新日:2014/02/15 17:43

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Pure Heart~葵とケンの物語~ 第3章 雲の上にある太陽
でも、不思議そうな表情で私の言葉を聞いていたケンさんは怒り出すどころか、ニッコリと優しい笑顔を浮かべた。

「心配しなくてもいい」

「……?」

「言っただろ?海斗は俺にとって弟みたいなもんだって」

「……」

「あんたが心配しているようなことは絶対にしない」

「……」

「約束する」

私にまっすぐな視線を向け、真剣にはっきりとそう言い切ったケンさん。

私もケンさんも肝心な部分を言葉にした訳じゃないから本当に意思の疎通ができているかどうかは分からない。

もしかしたら、お互いが全然違うように意味を履き違えているのかもしれない。

だけど、私の口から出たのは

「……分かりました……」

真意を確かめる言葉ではなく、納得の言葉だった。

どうしてそう言ってしまったのか、自分でもよく分からない。

ただ分かるのは、そう言ったケンさんの瞳に偽りというものがない様に感じた事だけ……。

最近、疑心暗鬼だった私は、無性に何かを信じてみたかったのかもしれない。

私の言葉に、ケンさんは嬉しそうに顔を綻ばせた。

「姉ちゃんも焼肉行くか?」

「……いえ、結構です」

「はぁ!? なんでだよ!?」

「ちょっとお腹の調子が良くなくて」

「んだよ、姉ちゃん。腹壊してんのか?じゃあ、治ったら一緒に焼肉行こうな」

ケンさんはそう言い残して、我が家を後にした。

「……いや、調子が悪いのはそっちじゃなくて胃の方なんですけど……」

私の話を最後まで聞かずに……。

明らかな勘違いをして消えて行ったケンさん。

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