Pure Heart~葵とケンの物語~
Pure Heart~葵とケンの物語~

お礼2
発行者:桜蓮
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:Pure Heart~葵とケンの物語~

公開開始日:2014/02/10
最終更新日:2014/02/15 17:43

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Pure Heart~葵とケンの物語~ 第3章 雲の上にある太陽
◆◆◆◆◆

お昼休み、私のケイタイがポケットの中で震えた。

取り出して液晶を確認してみるとメールが1件きていて、差出人はアツシだった。

メールを開いてみると

“話がある。放課後、中庭で待っている。アツシ”

素っ気ない短い本文が表示された。

数秒で読み終えた私は、どうせ昨日の続きでいい訳でもしたいんだろう。

そう思い、返信もせずにケイタイをポケットの中に仕舞った。

毎回、アツシの言い訳は似たようなものばかりで

『告られて、断ったんだけど1回だけ遊んで欲しいとせがまれ断れなかった』だとか

『カラオケに行こうと誘われて断れなくて』だとか

『俺はそんなつもりじゃなかった』だとかそんなものばかり。

どの言い訳もいい加減、聞き飽きてきた。

今日はどんな言い訳を聞かされるんだろう?

そんな事を考えていると、心がどんよりと重くなってきた。

もう考えるのは、やめよう。

どんよりと重くなる気分を吹っ切るように私は残りのお昼休みを莉央と他愛もない話をして過ごした。

放課後。

用事があるからと莉央には先に帰って貰い私は、中庭へと向かった。

中等部と高等部のちょうど中間の所に芝生が敷き詰められ大きな木が数本立っている中庭と呼ばれる場所がある。

木の脇にはベンチとテーブルが置いてあり、春や秋の天気のいい日には、そこで昼食を食べる生徒も多いけど

日差しの強い今の時期、しかも放課後というこの時間帯に生徒の姿はほとんどない。

私が中庭に行くと、既にアツシがいた。

ベンチに座っているアツシはテーブルに肘を着き、その上に顎を載せ、ボンヤリと遠くを眺めていた。

その姿を見ていると、ふとアツシと出会ってすぐの頃を思い出した。

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