Pure Heart~葵とケンの物語~
Pure Heart~葵とケンの物語~

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発行者:桜蓮
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ジャンル:恋愛
シリーズ:Pure Heart~葵とケンの物語~

公開開始日:2014/02/10
最終更新日:2014/02/15 17:43

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Pure Heart~葵とケンの物語~ 第11章 暗闇
「ここに来るまで、足取りもフラついてたぞ」

「……!!」

確かに、歩いていてもフワフワ宙に浮いているような感覚があったけど……。

まさかフラついていたなんて……。

しかも、それにすら自分で気付いていないなんて……。

青白い顔でフラフラ歩いている女とか、他人から見ればかなり挙動不審なんじゃない!?

衝撃の事実に私は開いた口が塞がる事は無かった。

「……なぁ、葵」

ケンさんが、それまで穏やかな表情を真剣なものに代えた。

その瞬間、空気までもがピンと張りつめたような気がした。

だからなのかもしれない。

「は……はい」

返事をした私の声が僅かに震えていたのは……。

「お前が言う通り、これはお前とあいつの問題だ」

「はい」

「だから、当然第三者の俺が自分勝手に出張るよう事はできねぇ」

「はい」

「だから、望め」

「……望む?」

「お前が俺に『助けてくれ』って一言、言えば俺はお前をこの状況から救い出す事ができる」

「……私が……望む?」

「あぁ、俺はお前が望めばどんな手を使ってでも助けてやる」

ケンさんの言葉がゆっくりと心の中に沁み込んでくる。

「……私が……そう望んでもいいの?」

「あぁ、いいに決まってんだろ」

きっぱりと断言され、私の瞳からは一滴の涙が零れ落ちた。



「葵」

「……」

「望め」



力強いその口調に導かれるように

「……助けてください……」

私は助けを求めていた。



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