Pure Heart~葵とケンの物語~
Pure Heart~葵とケンの物語~

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発行者:桜蓮
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ジャンル:恋愛
シリーズ:Pure Heart~葵とケンの物語~

公開開始日:2014/02/10
最終更新日:2014/02/15 17:43

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Pure Heart~葵とケンの物語~ 第11章 暗闇
茶目っ気たっぷりな笑みを魅せるケンさんに私は思わず笑ってしまった。

……あぁ、私ってまだ笑えるんだ……。

数十分前までどん底にいると思っていた私が、今こうして笑えている。

それは、不思議な感覚でもあり同時に安堵するような感覚でもあった。


だから油断してしまったんだと思う。

「じゃあ、近くに公園があるからそこで時間でも潰しますか?」

……しまった……。

そう思った時には、もう手遅れだった。



絶対に近付きたくない筈なのに……。

あそこが“悪夢”の始まりの場所なのに……。

あそこに行くときっと思い出す筈なのに……。

“そこ”に行くことを自ら提案してしまうなんて……。




「あぁ、噴水のある公園だろ? そうだな。とりあえず、そこに行くか」

ニッコリと無邪気な笑みを浮かべるケンさんに、今更「やっぱり公園はやめましょう」なんて言えない。

“自分の首を自分で締める”とは正にこのことだ。

自分で仕掛けた地雷を自ら踏んでしまった私は

「はい」

引き攣った笑顔を浮かべる事しか出来ず


公園に向って歩き出したケンさんを見て

小さな溜息を零した。

◆◆◆◆◆

全く変わっていない。

そもそも、あの日から1週間ぐらいしか経っていないんだから、何かが変わるはずもない。

だけど、何も変わっていないからこそ余計にあの日の出来事を思い出させる。
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