Pure Heart~葵とケンの物語~
Pure Heart~葵とケンの物語~

お礼2
発行者:桜蓮
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:恋愛
シリーズ:Pure Heart~葵とケンの物語~

公開開始日:2014/02/10
最終更新日:2014/02/15 17:43

マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
  • お礼1
Pure Heart~葵とケンの物語~ 第11章 暗闇
『……早く、降りて来いよ』

どうしてこの人の声はこんなにも私に安心感をもたらすんだろう。

『5秒で降りて来い』

「……5秒じゃ無理です……」

『じゃあ、何秒必要なんだよ?』


「最低、10分……」

『却下』


「……」

『5分だ。 5分で降りて来い』

「……」

……無理。

絶対に、5分なんて無理。

顔だって洗わないといけないし

髪だってボサボサだし

洋服だって着替えなきゃいけないし

やる事が多すぎて絶対に5分でなんて終わるはずがないのに……

『ほら、早くしねぇーとカウント始めるぞ』

ケンさんのその言葉にいち早く反応したのは、他でもない私の身体だった。

◆◆◆◆◆

絶対にすごいと思う。


今まで生きてきた中で、一番機敏な動きだったと思う。

自分で言うのもなんだけど、自分自身を褒めまくりたくなった。

大急ぎで身支度を整えて玄関を飛び出した私は、一目散にケンさんに駆け寄った。

急ぎ過ぎて呼吸もままならない私を見たケンさんは、一瞬呆気にとられたような表情を浮かべて

「……ぶっ!!」

なぜか噴き出した。

「な……なんですか!?」

「いや……すげぇ、急いだんだなって思って……」

「だって、『5分で降りて来い』って言ったのはケンさんでしょ」

「まぁ……それはそうなんだけど」

126
最初 前へ 123124125126127128129 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ