Pure Heart~葵とケンの物語~
Pure Heart~葵とケンの物語~

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発行者:桜蓮
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ジャンル:恋愛
シリーズ:Pure Heart~葵とケンの物語~

公開開始日:2014/02/10
最終更新日:2014/02/15 17:43

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Pure Heart~葵とケンの物語~ 第11章 暗闇
足元がフラつき軽い眩暈を感じるのは、食事を取っていない所為か……。

それとも、ずっとゴロゴロしている所為か……。

立ったままの体勢でしばらく瞳を閉じていると

感じていた眩暈は治まった。

その隙に机の上に置きっ放しにしていた携帯を掴むと、再びベッドに腰を降ろした。

アツシからいつ電話が掛かってくるのかが分からないから、ケイタイの電源を入れるだけでも、緊張してしまう。

自分の意思とは関係なく、ドキドキと脈打つ鼓動。

ケイタイを持つ手先が小刻みに震えはじめる。

小さく深呼吸をして、何とか気持ちを落ち着かせた私は

思い切ってボタンを押した。

暗かった画面が光を発する。

薄暗い室内にすっかり慣れていた私には、その光がとても眩く感じた。

咄嗟に瞳を細める。

本当ならその光に瞳が慣れるまで、時間が欲しいんだけど

生憎、私にはそんな時間がない。

メールボックスを開き、センタ一問い合わせをする。

予想通り、結構な数のメールがセンター留めになっているらしく全てを受信するのには時間がかかる。

実際のところは数十秒、掛かったとしても数分なんだろうけど……。

その時間を私はとても長く感じた。

漸く、全てのメールを受信し終えて、差出人とその内容を確認するために操作を進めていく。

末読メールがズラリと並びその差出人のほとんどは莉央や愛菜からのものだった。

本当はそれぞれにメールを作成して送りたかったけど、一刻も早く電源を切りたい私にそんな時間はな
かった。

……莉央にメールを送ったらそれを愛菜にも伝えてくれるだろう……。

それを見込して私は莉央宛てにメールを送ることにした。

新規メール作成画面を開き、件名を省略して本文を入力しようとした瞬間――……

手の中でケイタイが音を発した。
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