Pure Heart~葵とケンの物語~
Pure Heart~葵とケンの物語~

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発行者:桜蓮
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ジャンル:恋愛
シリーズ:Pure Heart~葵とケンの物語~

公開開始日:2014/02/10
最終更新日:2014/02/15 17:43

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Pure Heart~葵とケンの物語~ 第11章 暗闇
必死で逃げようとするけど、アツシの手はたやすく私を捉える。

恐怖に耐えられず大きな悲鳴をあげても、助けてくれる人はいない。

そこでいつも目が覚める。

夢だと思うと、ちょっとだけ落ち着くけど

身体の震えは止まらない。

いつまでこんな時間が続くんだろう。

いつまで私は怯えて生活しなきゃいけないんだろう。

アツシと顔を合わせるのが怖いから学校にいけない。

アツシから連絡があるかもしれないから携帯の電源は切ったまま。

だけどいつまでもこんな生活を続けるわけにはいかない。

家族には体調が悪いって言っているけど、いつまでもそんな言い訳が通用するはずもない。

忙しいお父さんやお姉ちゃんはともかく、医療従事者のお母さんにいつまでもこんな仮病が通用するはずがない。

それに、海斗は私が部屋に閉じこもっている本当の理由を知っている。

今のところお母さん達には、話していないみたいだけど、海斗がいつまでも黙っていてくれる保証はどこにもない。

私は大きな溜息を零した。

……莉央達も心配しているだろうな。

ふと浮かんだのは大切な友達。

どんな時でも、私の心配をしてくれる優しい友人。

あの日以来、ずっと携帯の電源を切っているし、学校も休んでいるから当然、莉央達とも音信不通のまま。

彼女達の事だから、何度も連絡をくれているだろうし

メールだってくれているはず。

……メールくらい送っておこうかな。

手早く打って、また電源を切れば大丈夫かもしれない。

もしかしたら、私は限界だったのかもしれない。

孤独な事に……。

私はゆっくりと身体を起こすと、力無く立ち上がった。

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