コトダマ~The Story of Ayu & Hikaru~
コトダマ~The Story of Ayu & Hikaru~
完結
お礼23
発行者:桜蓮
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:恋愛

公開開始日:2014/02/09
最終更新日:---

マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
  • お礼1
コトダマ~The Story of Ayu & Hikaru~ 第15章 負った傷
◆◆◆◆◆

建物を出ると、とてつもなく大きなエンジン音がものすごい速さでこっちに向かってきていた。

その車は、タイヤの音を響かせて私の目の前で急停車した。

後部座席の窓が開き

「アユちゃん!! こっち!!」

桃香ちゃんが顔を覗かせた。

私が車に近付くと、助手席から男の人が降りてきた。

金髪に近い茶髪。

鼻と唇と瞼にはボディピアスが突き刺さっている。

Tシャツから覗く腕には、TATTOOが見えていて……

正直、あまり近付きたくない人だと思った。

「アユちゃん、その人ヒカルくんと同じチームの……」

桃香ちゃんの声を外見からは想像できない柔らかい笑顔で遮ったその人は、私に視線を移すと

「初めまして。シュウといいます」

これまた、外見とは似つかわしくない丁寧さで自己紹介をしてくれた。

「……あっ……水本 アユです……」

深々と頭を下げた私にシュウさんは

「アユさん、今日は突然このようなお願いをしてしまってすみません」

「いいえ、あの……それで、ヒカルは?」

「時間があまりないので、詳しい話は車の中でよろしいですか?」

「……はい」

私が頷くとシュウさんが後部座席のドアを開けてくれた。

知らない人の車に乗る事に躊躇いがなかった訳じゃない。

でも、ヒカルが入院しているという話が本当ならばこんな所でモタモタしている時間はない。

それに、その車に桃香ちゃんと葉月ちゃんの姿があったから少しだけ私は安心できた。

彼女達との付き合いはそんなには長くないけど

この人達は、私を裏切ったりはしない。
82
最初 前へ 79808182838485 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ