コトダマ~The Story of Ayu & Hikaru~
コトダマ~The Story of Ayu & Hikaru~
完結
お礼23
発行者:桜蓮
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2014/02/09
最終更新日:---

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コトダマ~The Story of Ayu & Hikaru~ 第12章 繁華街
もう一度、あの笑顔を見たい。

もう一度、その声で私の名前を呼んで欲しい。

私は、その一心で夜の繁華街に足を踏み入れました。

初めて、その世界に足を踏み入れた時、私の足は震えていました。

終業式の日もヒカルは学校に来なかった。

入学式から今日までにヒカルが学校に来たのは、数えるほどの日数しかなかった。

その僅かな日数の中でも、遅刻せずに来て、早退しなかったのはテストの時だけだった。

授業なんてほとんど受けてないくせに、掲示板に張り出されたテストの結果の順位表には上位にヒカルの名前があった。

一方、私はといえばあんなに必死で勉強したにも関わらず、下から数えた方が断然早い順位だった。

その順位を見て、私は真剣に悩んだ。

どうして、あんなに頑張った私の方が、全然授業を受けてないヒカルよりも下なんだろう?

もしかしたら、ヒカルは学校以外のところで一生懸命勉強をしているのかもしれない。

……。

……。

……いや……それはないな。

昔のヒカルならともかく今のヒカルが一生懸命勉強している姿なんて想像できなかった。

結局、ヒカルと私は頭の中の構造が全く違うという結論に達した。

退学だけはギリギリ、免れた私は長い夏休みへと突入した。

夏休みって言っても、ほぼ毎日勉強漬けになってしまう事は安易に想像できた。

だけど“夏休み”っていう響きに私の胸は高鳴り、開放感に包まれた。

その所為か、せっかくの夏休みなんだから、勉強だけじゃなくて違う事もしたいな・・・。

そんな気持ちが不意に芽生えた。

……うん!! そうだよ!!

せっかくの夏休みなんだから!!

でも、何をしよう?

……。

……。

ダメだ。

何も浮かばない。

亜子ちゃんは、塾とかで忙しいだろうし。

……。

……。

こんな時、ヒカルがいてくれたら、一緒に勉強したり遊んだりできるのに。

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