コトダマ~The Story of Ayu & Hikaru~
コトダマ~The Story of Ayu & Hikaru~
完結
お礼23
発行者:桜蓮
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2014/02/09
最終更新日:---

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コトダマ~The Story of Ayu & Hikaru~ 第10章 変貌
入学式が終わって1週間以上ヒカルは、学校にはこなかった。

やっと登校してきたと思ったら、思いっきり遅刻だったし。

周りには、やっぱり私が知らない男の子を引き連れていた。

話しかけたくても、話しかけられるような状況ではなかった。

私は遠巻きにしかヒカルを見ることしかできないんだ。

そんな事を考えていると、また溜息が零れた。

そして、お昼休み。

私は亜子ちゃんと机をくっ付けてお弁当を食べていた。

他愛もない会話をして笑っている時、亜子ちゃんが机をバシバシ叩きながら、小声で言った。

「アユちゃん!! チャンスだよ!!」

「へっ?」

亜子ちゃんの言葉の意味を理解できない私は、すっ呆けた声を出して首を傾げた。

「香坂君、1人になるよ」

亜子ちゃんは私の背後を指差していた。

その指先を辿るように降り返ると

いつも一緒にいる男の子達を残して、ヒカルは教室を出て行こうとしていた。

「……あっ……」

確かに亜子ちゃんのいう通り、これはヒカルに話しかけるチャンスだ。

でも、なんて声をかければいいの?

あんなに話しかけたいと思っていたのに

いざ、その時が来ると私は思いっきり弱気になって尻込みしてしまっていた。

「ほら!! アユちゃん!!」

そんな私の背中を亜子ちゃんは押してくれた。

「今、頑張らなくていつ頑張るの?」

「うん!! そうだね」

私は微かに震える足で立ち上がった。

「亜子ちゃん、ありがとう!! すぐに戻ってくるから!!」

「私の事は気にしなくていいからごゆっくり~」

顔の前でヒラヒラと手を振る亜子ちゃんに抱きつきたい衝動に駆られたけど、それを必死で抑えて私は教室を小走り気味に飛び出した。

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