コトダマ~The Story of Ayu & Hikaru~
コトダマ~The Story of Ayu & Hikaru~
完結
お礼23
発行者:桜蓮
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2014/02/09
最終更新日:---

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コトダマ~The Story of Ayu & Hikaru~ 第10章 変貌
なんの?

そう思ったけど。

「……うん、ありがとう」

亜子ちゃんに引き攣り気味な笑顔を見せた。

女の子は本当に恋愛系の話が大好きらしい。

そう言えば、小学生の時に仲良くしていた女の子達もそういう話になると瞳を輝かせていたような気がする。

それは、“聖鈴”という進学校に入学した亜子ちゃんも例外じゃないらしい。

そう考えると、亜子ちゃんにも親近感が湧いた。

◆◆◆◆◆

私は、聖鈴に入学できれば、少しはあなたとの距離が縮まるような気がしていた。

でも、それは甘すぎる考えだった。

確かに、聖鈴に入学したことでヒカルの姿を目にする機会は増えた。

だけど、あなたの瞳に私の姿は映っていなかった。

同じ空間にいても。

手を伸ばせば触れ合える距離にいても。

声が聞こえる距離にいても。

私とヒカルの間には目に見えない大きな壁があるみたいだった。



聖鈴での新しい生活がスタートした。

新しい環境にも少しずつ慣れる事ができた。

“一定の成績をキープできれば、生活態度や出席日数の事はうるさく言われない。”

という独特な校則は本当だった。

学力の高い学校だからもっとピリピリとした空気が流れているのかもしれないと思っていた私の想像は見事に覆された。

私達1年生は、まだそうでもないけど中等部の上級生や高等部の生徒は自由なその校則を思う存分満喫しているようだった。

公立の学校では確実に校則違反になってしまう、明るい髪色や、ピアスや制服の着崩しもこの学校では“個性”として認められていた。

入学式の日にはみんなが真っ黒だった髪の色も、時間が経った今では変色し始めていた。

今では、私の一番の親友となっている亜子ちゃんも少しだけ茶髪になっていたりする。

その一方で私はと言えば……。

成績をキープするのに必死だったりする。

今まで少しずつ頑張ってきた亜子ちゃん達とは違い、私には時間も余裕もなかった。

受験前に来てもらっていた家庭教師の先生にもまだ来てもらっているし、塾だって通っている。

それでも、授業についていくのがやっとって感じだった。

そして、ヒカルとの距離も……

縮まってはいなかった。
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