コトダマ~The Story of Ayu & Hikaru~
コトダマ~The Story of Ayu & Hikaru~
完結
お礼23
発行者:桜蓮
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:恋愛

公開開始日:2014/02/09
最終更新日:---

マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
  • お礼1
コトダマ~The Story of Ayu & Hikaru~ 第6章 会えない日々
ママは悪戯っ子みたいな瞳を私に向けた。

「……?」

「ごはんはしっかり食べて、夜はちゃんと眠りなさい」

「えっ?」

「今のアユは全然可愛くないわよ」

「……!?」

「目の下にはクマができているし、顔色だって最悪だし・・・。そんなんじゃヒカルくんに嫌われちゃうわよ」

「……!!」

言葉を失った私の目の前にママは鏡を置いた。

ママの言う通り私の顔は最悪だった。

寝不足の所為で目の下にはクマができているし、顔色は悪いし、髪はパサパサだし。

……最高にブサイクじゃん……。

こんなんじゃ、本当にヒカルに嫌われちゃう!!

「ママ、どうしよう」

「大丈夫よ。今日は特別にママが大事にしている最高級の入浴剤を貸してあげるからそれを入れてゆっくりお風呂に入ってらっしゃい」

「本当!?」

「えぇ、仕方が無いからママの最高級トリートメントも付けてあげるから」

「ママ、ありがとう!!」

「どういたしまして。あっ!!お風呂に入る前に、もう少しごはんを食べなさい。最近、ろくに食べてないからお風呂の中で倒れちゃうわよ」

「うん!!」

ママは私が食べやすいようにと玉子の入ったおかゆを作ってくれた。

久々に食べ物が身体へと入っていく。

温かいおかゆにママの大きな愛情を感じた。

そのおかゆを食べながら、私は泣いていた。

でも、その涙はさっきまで流していた涙じゃない。

後悔に苛まれて流す涙ではなく、暗闇で立ちすくんでいた私に射す光を見つけた喜びの涙。

涙を流しながら、おかゆを黙々と食べる私をママは優しく穏やかな瞳でずっと見つめていた。

まるで私を見守るかのように。

25
最初 前へ 22232425262728 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ