別話ゲーマーズフロント
第1章 オールドタイプ
つまづく振りをして背中側を見た。
白いコードを握っている。
よく見ると、胸の中島エレクトロニクスの英語の綴りが違う。
「歩美~俺達も岐大病院に行こう…」
「でも…あれっ…」
「いいから、いいから…」
歩美を押して、階段に向かった。
ワゴンRに乗ると、岐大病院に向かわせた。
「白いコード隠してたよ。怪しい…」
「胸のも中島エレクトロニックスだったしな」
「ヤバイんじゃない?」
「ヤバすぎる」
俺はしばらく考えた。
「俺達だけじゃ無理だ。チートコードを使おう」
「インチキ?」
「インチキと言うなかれ。臨機応変だ」
「インチキでしょ?」
「解釈は自由だな」
俺は、能登島秀彦のホームページを開いた。
ホームページの電話番号に掛けてみた。
―はい。能登島秀彦です
「土畑晃と言います。今ですね…」
事情を話した。
―ん~。待って下さい。パワードスーツをモニターします。……なるほど。ハッキングを試みた痕跡ありか…見た事の無いプログラム言語だ。あっヤバッ
「…能登島さん?どうかしました?」
ーパワードスーツを鹵獲される!とにかく跳ばす。
「なんですって?」
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