ワイバーンギフ
ワイバーンギフ

発行者:武上 渓
価格:章別決済
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ジャンル:SF

公開開始日:2013/12/31
最終更新日:2014/01/01 10:26

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ワイバーンギフ 第1章 誕生前夜
「改めて、ご挨拶させて頂きます。岐阜ワイバーンギフ代表能登島和代と申します。今日はジョギングの最中、貴重なお時間を頂きました。ありがとうございます」
「構わない。サッカーはやった事は無いが、見るのは嫌いじゃない」
私はクラブの現状と、機器の認証に必要な資金について説明した。
「成る程。ハイテクは、まさかそんな事になってるとはな……。」
厚見社長は遠くを見る目をした。
「厚見さんは、賛成ではないですか?この技術に対して?」
厚見社長が私の目を見た。
「世の中に知られてしまった新しい技術と言う物に対して、賛成も反対も無意味だな。それに反対すれば、非合法に運用される。賛成すれば、無制限に拡大してゆく。どうやってコントロールするか…それが問題だ」
「この技術は危険だと?」
厚見社長笑った。
「使い方を誤れば、安全な技術など無い。君のクラブは興味深い。この技術の使い道は、もっと儲かるやり方が有る。しかし、あきらめた人生をもう一度やると云うのは、あらがえない魅力を秘めている。君は、この技術を守り抜く決意が有るかい?」
「守り抜く…決意…ですか?」
「君達の手から、この技術を取り上げて自由にしたい人々から?」
「わかりません。でも、趣旨に賛同して下さる方々の力を借りればできると思います」
厚見社長は笑ってうなづいた。少し弱気だった。できますとだけ言えば良かった。
「君は現実的だね。それで良い。無謀な理想家には、未来を建設する事は出来ない。つまり、君は…趣旨に賛同して力を貸して欲しいんだね?私に」
私は驚いた。大した説得もしてないのに、厚見社長はスポンサーになろうとしている。
「はいっおっお願いします!」
私は頭を下げた。頭にぶつかったグラスを厚見社長は右手でキャッチする。
「私の自由になる金が、7千万有る。認証試験は軽い。しかし、ざっと考えても軌道に乗るまで、5億は必要だ。知り合いを紹介しよう。ただし、連中は私ほど簡単じゃないぞ」
何故かわからなかったけれど、涙が流れた。
「賛同してもらいます。説明します。必ず!」
厚見さんは嬉しそうに私を見た。
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