ワイバーンギフ
ワイバーンギフ

発行者:武上 渓
価格:章別決済
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ジャンル:SF

公開開始日:2013/12/31
最終更新日:2014/01/01 10:26

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ワイバーンギフ 第1章 誕生前夜
差し出された携帯ストラップを受け取った。



朝3時に起きて、ジャージに着替えるとポシェツトに一式詰め込んで家を出た。
長良橋まで自転車で行って、河川敷に降りると驚いた。マラソン大会かと思う程人が走っている。
「日も登ってないのに。何事?」
この中から厚見社長を見つけなければならない。はっきり言って無理……だが時間が書かれていた事に気付いた。長良橋の下で30分近く流れる人波を眺めた。
一秒の狂いもなく、写真の厚見社長が目の前に現れた。慌てて走り出して、追いかける。半端なく速い。止めなけれ振り切られる。
「すいませ~ん!厚見さん」
叫ぶと、厚見社長は振り返った。
「どうしました?」
「止まって下さい!」
厚見社長は普通だが、私は完全に呼吸困難に陥っていた。
「若いのに、心肺能力低いね」
呼吸が落ち着くまで待ってもらった。

「誰だったかな?どこかで会ったかな?」
「いえ。初めまして。能登島和代と申します」
私は、ポシェツトから秀彦おじさんが作ってくれた名刺を差し出した。
「ホウ…サッカークラブの代表。聞いた事ないな岐阜ワイバーンギフ。君はいくつだ?」
「17です。詳しくご説明させて頂きたいので、お時間を頂けますか?」
仲道社長は、マジマジと私の顔を見た。
「おもしろい!。君が何を説明するのか想像もつかない……。ランニングは切り上げて、モーニングにするか!。喫茶ゴーナカジマまで行くか?」
切り上げてと言ったが…ここからタップリ2kmは有る。
「すいません。自転車持って来て良いですか?」
「さっきの様子じゃあ無理だ。持ってきなさい」
「ありがとうございます!」
とりあえずプレゼンには漕ぎ着けた。



厚見社長は化物だった。自転車でも呼吸が苦しいくらいペダルをこがされた。
「いつものヤツをくれ」
席につくなり厚見社長は、カウンターに叫んだ。
ーグットモーニングセットナカジマでよろしかったですか?社長ー
すぐに声だけ返って来た。
「頼む。君は何にする?」
私はカウンターに向き直って、自分で言った。
「オレンジジュースベビーナカジマでお願いします」
ここのモーニングセットは1斤出てくる。オレンジジュースもベビーを付けないと、花瓶みたいなグラスが来てしまう。
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