ワイバーンギフ
ワイバーンギフ

発行者:武上 渓
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:SF

公開開始日:2013/12/31
最終更新日:2014/01/01 10:26

マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
ワイバーンギフ 第1章 誕生前夜
「カズさん。エンブレムだよ。良いと思います。チームカラーはイエローなんですね!デザインもエンブレムも気に入りました!」
「決定で良いか?膝肩くん」
「はい!」
「じゃあ…」
秀彦おじさんは、ブラインドでPCを操りユニホーム一式をコピーして出現させた。ジャージをユニホームと入れ替えれば良さそうなものだが、着替えをしなければならなかった。
「カズさん。着替えは1人で出来るから、更衣室に行ってきて下さい」
「そうする」
ジャージを脱いでも透明で何も無いから、問題ないけれど…やっぱり恥ずかしい。



着替えて、現在のクラブ関係者3人が集まった。不思議なものだ。サッカーなんて出来ないのに、闘志が湧いてゴールできそうな気がしてくる。
「今日はもう1つやる事が有る」
「これ着たら何だってできそうだよ!」
「よし!じゃあカズ!クラブ暫定代表に就任してくれ」
私は固まった。
秀彦おじさんは常に唐突だ。それは、クラブが4万人のサポーターを抱える今も変わらない。変な脇汗をかくようになったのはこの時からに違いない。



「そんなの無理…」
「心配ない。認可申請の書類に名前を入れるだけだ」
私はハトが豆鉄砲喰らったような顔をしていたに違いない。
「秀彦おじさんの名前じゃダメなの?」
「そこなんだが。実は、ゲームセンターの業務用筐体の申請で経済産業省の担当者と揉めてる最中なんだ。能登島秀彦じゃあ通りそうも無い」
「え~それだったら、膝肩くんの方がよくない?」
「膝肩くんは、実証試験の被験者になってもらう。申請者本人と同じじゃないほうが有利だ」
「いいけど…」
「暫定だから。実際業務が始まる時は、経営できる人を頼もう」
「わかった。やるよ」
「よし!能登島和代代表就任だ。しばらくは、カズにクラブを運営してもらう」
秀彦おじさんは、騙すつもりはなかった。ただ、当時ネットサッカークラブは、お金の匂いがしなかった。経営の出来る人が、理念だけでボランティアをしてくれる程、世の中はファンタジーに溢れていなかったのだ。


この年。代表と言ってもする事も無く、記者会見も無く過ぎて行った。そのかわり、マネージメントの本を読みまくった。その結果、マネージャーなるものは、戦国武将で有る事がわかった。
15
最初 前へ 12131415161718 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ