訪問者 ―visitor―
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発行者:秋月乱丸
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ジャンル:SF

公開開始日:2014/01/19
最終更新日:---

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訪問者 ―visitor― 第4章 morning panic
 正門の入り口で沙綾が浮かんでいる。座った状態で浮かんでいる。

 いや、よく見ると何人もの男子生徒達が担いでいる神輿(みこし)のようなものに乗っているのだ。野太い「ワッショイ! ワッショイ!」の掛け声までも響いてくる。そして先導と言うか露払いと言うべきか、先頭に立って「どけどけぇぇぇぇい! 道を開けろぉぉぉぉぉ!」と怒鳴っているのは、健吾の旧友である竹本だった。
 健吾とくるみは二人並んでお口ポカーン状態である。

「何なのアレ……?」
「俺に聞くな……」

 やっと喋れた内容がこれである。健吾は直感が働かなかったのをいぶかしんだが、いちいちこんな事を察知しても困る。
 二人が立ち尽くしている間に、沙綾神輿が正門を通過しようとした時。教師が数人やってきて、神輿の一団を制止してなにやら問答を始めた。どうやら竹本が代表して受け答えしているようだ。健吾は知らんふりを決め込もうとしたが、くるみが「友達を見捨てるの?」と言いたげに引き止め、仕方なく沙綾と竹本達の方へ向かう。
 健吾に気づいた沙綾は「あ、美作君おはよう」とにこやかに手を振った。どうも事態を理解していないようだ。教師の一人は「おう美作、お前も何か言ってやれ」とけしかけ、竹本は堂々たる態度で「美作か、早いな」と朝の挨拶をしてくる。健吾はこのカオスな状態に軽い頭痛を感じながら事態の収拾を図る事にした。

「おい竹本、お前何やってんだ!?」
「何って。今押し問答中だ」
「そういう意味じゃない! この神輿は何なんだ!」

 上から沙綾が答える。

「皆が日本の女子はこうやって登校するんだって教えてくれたんだけど。何かまずいの?」
「そんなワケがあるかぁぁぁぁ!」
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