カルテット~少年と獣たち Vol.2
第4章 3 父
獣のようになる、という言葉がある。時々、人間以外の獣がこんなことをするか、と思うこともあるが、既定のヒューマニズムを超えた行為を、そういう、そんな慣用句として、私は時に獣のようになる。いつもではない。時々だ。だからこそ今の私と大(ひろ)の、常識を超えた関係があるのだろうと思う。
おむつも取れない頃から、私は大を愛し、大は愛というべきか、少なくとも性的な快楽を知った。今は愛も知っていてくれると思う。甘い口づけを交わさない日はない。毎日射精まではいかないが、大を一定の快楽に導くことは忘れない。
11
NIGHT
LOUNGE5060