みゆ・M娘のとろける粘膜
第1章 誘惑
夜の公衆トイレの中はひっそりと静まり返っていた。
並んだ小便器に、個室は三つ。その中のどこかにみゆが潜んでいるらしい。
なんでこんなことをするんだろう。
みゆちゃん? と声を掛けようとして、彼は思いとどまった。
<個室をノックして探して>
わざわざそう指定するからには、何か理由があるのだろう。
彼は言われたとおり、個室のドアをノックし始めた。
いちばん手前のドア。コンコン。
……反応はない。
二番目のドア。コンコン。
やはり中は静まり返っている。
となると、いちばん奥か。
彼はそこに近づいていった。
三番目のドアをノックしようとして、ふと気づいた。
中から声が漏れてくる。
(ん……んん……)
押し殺したような喘ぎ声だ。
彼はその扉に耳を近づけた。明らかに個室の奥からそれは聞こえてくる。
(あ……はぁ……はうっ……)
彼の心臓は破裂しそうなほど高鳴った。
この奥にみゆがいる。
あの天使のような白い肌に、おそらくは自分の手のひらを這わせて。
赤い唇は半開きになり、そこから甘い吐息が漏れているだろう。
どうしてこんな……。
思いながらも、彼はその最後の扉をノックする。
コンコン。
しばらくして、中からみゆのつぶやきが聞こえてきた。
「ドア開けて……鍵掛かってないから……」
「いいの?」
「はあっ!」
ひときわ大きな喘ぎ。彼はまたごくりと唾を飲み込んだ。
ゆっくりと、その扉を押す。
個室の中に、みゆがいた。
片手でキャミソールの胸を揉みしだき、もう片方の手を股間に当てて。
個室の壁にもたれたその瞳は、情欲にとろりと濡れていた。
「ねぇ……虐めて……」
美しい唇がそうつぶやいた。
(続く)
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