みんな・愛してるよ
みんな・愛してるよ
成人向アフィリエイトOK
発行者:カオス
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:恋愛
シリーズ:大好きだよ

公開開始日:2010/07/21
最終更新日:2012/03/12 22:53

アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
みんな・愛してるよ 第22章 第二十二話 謎の少年
だから僕の上着を着せた。
ダボダボだったけど何も着ないよりは幾分かよかったから。
身体が熱くて苦しくて足がガタガタ震えて歩けそうに無いけど、後ろから追いかけてくるであろうヤクザと言う名の人殺しから追いかけられてる不安で震えてるんだと自分を叱咤する。
少年が掘ったって言ってた秘密の抜け道を必死で駆け抜ける。
一人ずつしか通れないような道をひたすら。
何十個も分かれ道があって少年の助言がないと迷子になってしまっていただろう。
「ガキ共! 何処行きやがった! オメーら! ガキ共ひっ捕まえて来い! 」真後ろ位で声がする。
びっくりしてスピードを速めようとするけど、後ろで誰かが倒れた。
「やっぱり無理みたい。あんまりご飯食べさせてもらえないから、もう動けないよ。お兄ちゃんだけでも先に逃げて」静かに言った言葉は反響して何処までも響いているようだった。
そして少年が言った言葉はある日の僕の気持ちと似ている。
家族の誰とも血が繋がっていないと知ったあの時の気持ちと。
僕は中学二年の時だったし、亮輔がちゃんと迎えに来てくれたから大丈夫だったけど、この少年はまだ小学生で、一人ぼっちで、誰も迎えに来てくれない。
そんなの悲しすぎる! 
僕は見捨てない! 死なない! この子と一緒に亮輔の優しい腕の中まで戻るんだ! 
名前も知らない少年を背中におぶさり、頑張って走る。
震える足を何度も何度も殴りつけ、わざと岩肌に擦りつけ頑張って逃げる。
それから五分もしないうちに光が見えてきた。
外に出れば警察も居るし、亮輔にだって会える確立は高くなる。
「光が見えてきたよ。外に出れるんだ! 」狭い道でも、子供の僕たちからしたら丁度いい格好の遊び場だ。
少しだけ振り返った瞬間、右肩に激痛が走った。
その直後、少年の左手が僕の口を必死に押える。
「こっちには居ねーな。別の場所を探せ! 」
足音がだんだん遠くなっていく。
少年の手がそっと口から離れて少年の顔が苦悶の表情になってることに気付く。
とりあえず外に出て、病院を探す。
こんな所で救急車なんて呼んだら、それこそ奴らの格好の餌食だから。
98
最初 前へ 9596979899100101 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ