みんな・愛してるよ
第15章 第十五話 亮輔の気持ち 優夜の言葉
それから早五日過ぎちまった。
簡単に言うと、亮輔と離れて一週間。
飯はこの糞作者が脅迫してくるから仕方なく食っちゃいるけど俺の気持ちは干からびて死にそうだよ。
お? 何電話してるんだ? 自分だけ!
「おーい。亮輔? お前一体何処をほつき歩いてるんだ? は? どうしても俺の家が判んないって? はぁー。 仕方ない奴だな。んじゃ、スペースワールドに今日の4時までに来い」こそーっと見てたけど、どうやら自分だけ亮輔のあまーい声を独り占めしたらしい。
ムッカー!亮輔の優しくてカッコいい声を自分だけ聞きやがってー!
「おい! 作者! 俺にも亮輔の声を聞かせろ! 寄越せ! 俺の携帯! それに4時って言ったらあと二時間しかないじゃないか! そんなの無理だろ? 無茶言って亮輔困らせるな!」酷いよコイツ。俺の大事な亮輔なのに。確かに俺はただ飯食わせる気はないって言われて食器洗いを命じられ、何百枚近く食器割ってしまって迷惑掛けちゃいるけど、それを亮輔に当たらないでくれよ。
「さてと、今度はお前か。大人しくこの旅行鞄に入るか、縛られて入れられるかどっちがいい? 」ニッコリ笑ってロープ手にして……怖いっつーの。
判ったよ! 入ればいいんだろ!
大人しく無理やり入ってって狭っ。
やっとこさ中に入れたって思ったらこの馬鹿チャック閉めやがった。
ガタガタと揺れながらどこかに向かってる。
何時間経ったのかもわかんねーし。
それに暗くなりすぎて眠くなってきた。
少し寝ようっと。
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