みんな・愛してるよ
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成人向アフィリエイトOK
発行者:カオス
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ジャンル:恋愛
シリーズ:大好きだよ

公開開始日:2010/07/21
最終更新日:2012/03/12 22:53

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みんな・愛してるよ 第92章 第九十二話 幻? 現実?
初めて健吾のお墓に行けた時からもう八年になる。
ずっと八年間の間僕は平日も休日も関係なく夕方になると街に出かけていく。
健吾を探す為に。
夜の七時位になる頃には駅の前で別の人を待つ。
僕は健吾だけじゃなくてもう一人好きな人が居る。
今はその人と一緒に暮らしてて僕は専業主夫。
自宅は一軒家じゃなくてアパートの一室を借りてる。
優夜お父さんから家を建ててあげるって言われたけど僕は健吾も靖隆も三人で仲良く住みたいから健吾が戻ってくるまで家を建てるのは延期して貰ってるんだ。

「よう! お待たせ」背広姿で少し痩せているけど、僕の大好きな人。
健吾が居なくなった後もずっと隣に居てくれた。つっけんどんだけど優しい僕の彼氏。
「帰ろう。今日の晩御飯はね、カレーだよ」にっこり微笑みながら大好きな人に腕を絡ませる。
今でも恥ずかしい事してる最中に健吾の名前を呼んでしまう。
その時はしまった!って思うんだけど一緒に暮らし始めてからは僕の中に居る健吾を追い出したいのかもっと意地悪になる。
それでも僕にとっては健吾と一緒で一番大好きな人だから。

それから一週間も過ぎた頃、突然全てが変わったんだ。
その日も僕は街中を歩く人を見て健吾を探してた。
健吾に似ている人は居てもやっぱり別人。
当たり前だよね?
だってもう健吾は居ないんだから。
居ないって事と死んだの二つがちゃんと僕の頭でもイコールで繋がってる。
健吾はこの世に居ないんだ。
僕が健吾と再会出来たとしても僕が死んだ後。
色々行き交う人たちを見ながら考えてると目の前を見覚えのある人物が通り過ぎる。
懐かしい匂い。忘れたくても忘れれない匂い。
僕の大好きな香り。
「健吾っ! 」何も気にせず飛びつく。
隣に女の人が居たけど気にしない。
だって健吾は今僕の目の前に居るんだから!
居ないと思ってた健吾が……健吾が目の前に居るんだ。
「ちょっ! 何この子! 健吾から離れてよっ」女の人から引き剥がされそうになるけど必死に健吾の腰に縋り付く。
「健吾! 僕だよ。優輔だよっ! 」自分の顔を必死に健吾に近付ける。
きっと思い出すから。
ほんの少しでも思い出すと信じたい。
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