みんな・愛してるよ
みんな・愛してるよ
成人向アフィリエイトOK
発行者:カオス
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:恋愛
シリーズ:大好きだよ

公開開始日:2010/07/21
最終更新日:2012/03/12 22:53

アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
みんな・愛してるよ 第9章 第九話 消えた優夜と消えた恋心
「優夜! 何してんだ! ヤメローーーー!! 」亮輔が叫び終えた時には優夜の腕から赤い鮮血がゆっくりと腕を伝い地面に落ちる。
(こんなの痛さのうちに入らないや。この程度の痛みだったらこんなに辛い思いしなくていいのに。こんな小さな痛みなら自分の気持ち抑えなくていいのに。全ての痛みがこの程度なら何も問題無かったのに。たったこれ位の痛みだったら……)そこでまた優夜の意識はゆっくりと消える。


優夜の体は操り人形の糸が切れた時のように、一気に崩れ落ち、必死に駆け寄ってきた亮輔の腕の中に抱え込まれる。
現実で抱え込まれてると知らない優夜自身は一筋の光を放ちながら涙という悲しい一線を引くかのように泣いた。

昏い闇の中優夜一人だけ静かに寝そべっている。
何も無く、何も見えない。そんなただ昏いだけの世界。
自分の手さえも見えない。
優夜はそっと自分の顔に触れてみた。
感触はある。ただ、自分の手が見えない。
カッターナイフで切った左手首も別に痛く無い。
ただ、大事な何かと大切な何か。それを得る為に命を代償にしても苦にならないモノを忘れてきたかのように呆然とそのまま寝そべる。
誰も傍に居る気配も無い。ただ単の闇。
その闇は冷たく優夜をほくそ笑むかの如く昏さを増して行く。
闇の獲物は人間だとでも言うように……

病院のベットで寝ていた優夜が薄っすらと瞼を開ける。
「優夜! 優夜! 起きろって! 優夜ー! 」必死に誰かが呼んでいた。こんな必要とされない邪魔なだけの僕の事を。
返事しちゃいけない。ここで返事したらまた苦しませるだけだから。いや、苦しむのは僕か? 判らない。だけど返事しちゃいけないそれだけは何となく判る様な気がする。
薄っすらと開かれた目は、また薄っすらと閉じられていく。
「病院ではお静かにとさっき言ったばかりでしょう。申し訳ありませんがもう暫くお休みください! 」僕を一生懸命呼んでた優しい声はだんだん遠ざかり聞こえなくなる。どこかで聞いた事がある声。
36
最初 前へ 33343536373839 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ