みんな・愛してるよ
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成人向アフィリエイトOK
発行者:カオス
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ジャンル:恋愛
シリーズ:大好きだよ

公開開始日:2010/07/21
最終更新日:2012/03/12 22:53

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みんな・愛してるよ 第82章 第八十二話 小さな不安と波乱の前触れ
保健室に着くと僕はそのままベットに座らせられた。
「優輔。よく我慢したな。偉かったぞ。あと、健吾は俺の事ヤスって呼んでるけど俺の名前は靖隆《やすたか》って言うんだ。優輔だけは俺の事呼び捨てでもいいぜ」ゆっくり頭を撫でてくれる。
健吾先輩の手は優しくて、靖隆の手は乱暴だけど暖かい。
僕は両方の手が好き。
当然お父さん達やお兄ちゃんの手が一番だよ?
でも、先輩達の手は二番目くらいに好きになりそう。
「ちょっと染みるけど我慢しろよ? 」ピンセットで何か白くて丸い物を持ってくると健吾先輩が傷口に軽く当ててくる。
怪我した時よりもずっと痛い。
ビリビリって電気が走っていくみたいに引きつる痛み。
すっごく痛くて涙がポロポロ落ちていく。
歯を食いしばっても我慢出来ない声が少し口から漏れ出す。
「もう終わった。ほら。もう泣くな」頬に白い布を当てると手際よくテープを貼り付けてくれる。
「健吾先輩も靖隆もありがとう」助けて貰ったり何かしてくれた時にはちゃんとお礼言うってお兄ちゃんとの約束。
「俺は自分がした分の罪償いしただけだよ」僕の右頬に流れる涙を親指で拭ってくれる靖隆。
「俺は可愛い優輔虐めるやつムカつくからやっただけ。それより、俺だけ先輩って付けないで欲しいんだけどな」左からは健吾先輩が涙を拭う為に手を出そうとし始めた次の瞬間。
「駄目ぇー! 」甲高いけど、聞きなれた声。
突然開く保健室のドア。
そこに立ってたのは、琴美ちゃん。
風より早く駆け寄ってきて僕の両隣に居る先輩達を押し退ける。
目から涙が流れてて僕の頬についた怪我の跡を見た途端顔色が変わった。
「先輩達! 優輔君はあたしが守るの! 危ない事させないで! 」手を伸ばそうとしてきた靖隆の手を叩き落とし、二人の先輩を交互に睨み付ける。
「あぁーあ。先越されてたのか。でも、お譲ちゃん。俺は諦めないぜ」何を諦めないのか判んないけど琴美ちゃんは靖隆に向かってあっかんべーしてた。
「俺も諦めれないな。ごめんね。ライバル宣言だけしておくよ」健吾にも同じようにあっかんべーすると僕の手を引いてそのまま保健室を出て行く。
ドアが閉まる間際に僕は優しい先輩二人に手を振り、またねって叫んだ。
二人共僕にバイバイって手を振ってくれていて何だか嬉しかった。
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