みんな・愛してるよ
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成人向アフィリエイトOK
発行者:カオス
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ジャンル:恋愛
シリーズ:大好きだよ

公開開始日:2010/07/21
最終更新日:2012/03/12 22:53

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みんな・愛してるよ 第67章 第六十七話 優夜の子育て日記その8
何処からか必死に涙を我慢しながら小さな声を漏らす子供の声がした。
目を開けても昔と同じ何のないただ単の闇。
未だに僕を喰らおうと大きな口を開けて待ってたんだね?
本当にもう勘弁してと思いながらも心の片隅では小さな子供を捜してる。
何処で泣いてるのか誰か回りに居るのかわかんないけど、もし一人で寂しく泣いているのであれば手を差し伸べて大丈夫だよと声を掛けてあげたい。
子供は無邪気で天使みたいに見えるけど、時として悪魔のように変化する。
それでも小さな胸の中で何かを悩みどこかで罪悪感や憤りを感じたままにさせたくない。
僕に出来る事、教えれる事、諭せる事、光の道へと押し上げる事。何か出来れば出来る限りしてあげたいとさえ思う。
(でも、何処にその子供が居るんだろう? )
手探りで探しながら今でもまだ燻(くすぶ)り続け気持ちの中に残り続けている恐怖感を振り払うように手探りで探し続ける。
(もしこの泣いてる子が克俊だったりしたら僕はほったらかせない! 大事な子供だもん。他の子だったらいいとか関係ない。目の前で泣いてる子が居れば僕は手を差し伸べて抱きしめて大丈夫だよ。怖くないよ。僕もちゃんと居るからって伝えて安心させてあげたい。例え、一時期的な偽りだったとしても、悲しい涙を流すその子に僕は何かをしてあげたい! )
目を開けても閉じてても関係ない闇の中、瞬きを一度した。

目を開けた時、眩しい。
闇から逃れれた嬉しさと相反するように泣いていた子を救えなかった惨めさが押し寄せてくる。
周りの様子を観察するようにゆっくりと見回すと、僕の隣には当然のようにベット柵。
窓があるだろうと思えた位置には薄い茶色のカーテン。
カーテンの反対側には椅子に座って俯きながら必死に涙を堪え、何度も顔に袖を擦り付けている子供が一人。
その先には病院に備え付けられているもう見慣れてしまった横開きのドア。
当然僕の隣で座って肩を震わせている子供の事は知らない。
でも、雰囲気的に一人部屋だから多分この子は僕の事を知っているのだろう。
「僕じゃないもん。僕は悪くない。あの子が悪いんだ。僕…悪くないよね? 」誰に聞いてもらう訳でもなくただひたすらに何かを我慢しようと必死に言葉を繋ぐ子供の声。
闇の中で聞いたあの声と一緒の声。
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