みんな・愛してるよ
第66章 第六十六話 優夜の子育て日記その7 お正月ver.その弐
翌日、両親と僕達二家族揃って三社参りへと出かけた。
当然、克俊と光啓は前を歩きながら浮かれてる。
僕は二人の後姿を見ながら世間話を楽しむ。
僕が目を離した数十秒の後、いきなり鳴り響くクラクション。
状況を把握しようと辺りを見回す。
赤信号に気付かず横断歩道に出てる克俊と光啓。
向かってくる白の軽自動車。
なり振り構わず二人の手を握り引き戻そうと握り引っ張る。
克俊はともかく、亮輔並の光啓を引っ張るのだから簡単にはいかない。
力一杯引っ張ると僕の体が車道へと飛び出す。
振り返ると二人共亮輔と国久に支えられてる。
「優夜ぁーーーーーーーーー!! 」叫ぶ亮輔の顔を見ながら僕の口が動く。
(子供達お願いね)
次の瞬間に響き渡るブレーキ音と衝突音。
浮き上がる僕の体。
スローモーションか連続写真でも見てるような目に飛び込んでくる皆の顔。
その中僕が思ったのは、子供達が無事でよかったと微笑む。
地面に頭から落ちその後の意識は途切れた。
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