みんな・愛してるよ
第60章 第六十話 優夜の子育て日記1
触れてきた少し湿ってて暖かい亮輔の唇。
そっと僕より少し背の高い亮輔の首に腕を回す。
回した腕を引き寄せ、必死に亮輔が離れていかないように口付ける。
急に亮輔の手が僕の背後に回り僕の体を持ち上げる。
不安定で怖いけど、嫌じゃない。むしろ嬉しい位。
心臓が破裂しそうだけど亮輔がしてくれる事で破裂するなら僕にとっては本望。
ベットに下ろしてくれるまで僕は必死に亮輔の唇を堪能していた。
静かに唇を離すと僕と亮輔を結んでいる紐のように一本だけ二人の唇を繋いでいる。
「優夜。飛行機のチケット渡した時カンガルーとボクシングしたいなんて思っただろ? カンガルーだろうがなんだろうが優夜の可愛い顔を殴るやつはマシンガンとか持ってきて俺が殺るからな。無駄に死骸増やしたくないならボクシングとか考えるなよ? 」考えてた事さえ今では見破られてる。
嬉しい様な負けたような複雑な心境。
でも、亮輔がそこまで思ってくれてるのは凄く嬉しい。
今回はボクシングなんて言えない。もしボクシングなんてしたら喧嘩売った僕が悪いのに罪も無いカンガルーが殺されるなんて可愛そうだもん。
「わかった。もうカンガルーと対決したいなんて考えないようにする。だから…さ」首に回した腕をそっと抱き寄せ再び亮輔の唇を塞いだ。
それから明け方まで僕と亮輔は熱の引かない体に焦れてお互いを求め合った。
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