みんな・愛してるよ
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成人向アフィリエイトOK
発行者:カオス
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ジャンル:恋愛
シリーズ:大好きだよ

公開開始日:2010/07/21
最終更新日:2012/03/12 22:53

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みんな・愛してるよ 第56章 第五十六話 混沌
大事なのは今この時に亮輔が隣に居てくれない事実。
現実。
幻であったならどれ程両手を高く挙げ喜べるんだろう。
現実と認めたくない日々がいつか幻と移り変わる事があるのかな?
いつまで経っても解決しない思考に終止符を打つべく頭を大きく振りかぶり、亮輔がお腹を空かせて帰って来た時の為に台所へと向かった。
ここ数日は二人分作るのだが、作る料理は全て亮輔の好きな物だけ。
亮輔の笑顔が見れた料理だけ作ってる。
大好きな人が一秒でも早く僕の隣に戻って来てくれるように願いながら……
その日も亮輔がこの家の玄関を開ける事は無かった。

目が覚めるとテーブルに肘を置き珍しく器用な格好で寝てると自覚出来た時、テーブルに置いてあるラップの掛かったお皿には亮輔の大好物であるオリジナルデカデカ玉子焼きと茄子の田楽煮込み、そして極めつけは定番となっているお酒のおつまみが手をつけられず置かれていた。
その隣には僕の字で昨日の晩泣きながら書いた辞表と手紙が静かに置かれたままになっている。

その日僕は会社に向かうと秘書室の大先輩に辞表を提出してそのまま亮輔の前から姿を消す。
亮輔と同じ会社で亮輔との思い出がある場所は僕にはもう辛すぎるから。
殆ど使わなかった通帳には普通に生活する分に越したこと無い程の金額が入っているから別の場所に行っても何も不自由は無いだろう。
これから先は亮輔と別々の道を歩き出すしか出来ない。
亮輔との思い出が無い北に向かってひたすら電車を乗り継いだ。
飛行機の方が早いだろうが、どうしても今だけは飛行機は嫌だった。
少しでもほんの一瞬でも亮輔との思い出が詰まったこの人ごみの町の近くに居たかったから。
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