みんな・愛してるよ
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成人向アフィリエイトOK
発行者:カオス
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ジャンル:恋愛
シリーズ:大好きだよ

公開開始日:2010/07/21
最終更新日:2012/03/12 22:53

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みんな・愛してるよ 第53章 第五十三話 優夜の恐怖
静かに地面へ顔を向けると、寝転んでいた人間はぴくりとも動かず沈黙を守っていた。
首筋の少し横の地面には、小さい穴が一つ。
僕の腕は脇から出てきている腕に羽交い絞めにされている。
(そうか。殺せなかったんだ。僕の意思とは関係なく殺せなかったんだ)
「ふー。危なかった。事前に連絡来てなかったら今頃犯罪者になってたぞ。良かったな。小僧」ゴツゴツした声が僕の後ろから聞こえてくる。
「何で止めた? こいつだけは…こいつだけは! 僕の手で、殺したいのに! 何故止めた! 」怒りの矛先は助けてくれた人に向かう。
お門違いなんて僕だって判ってる。でも、だけど、亮輔を傷付けたこいつは絶対に許せない。
そっと拳銃を持っている手に誰かの手が添えられる。
暖かい手。懐かしくて愛しくて僕以外の誰にも触れさせたく無い手。
その手が銃口を、僕の手を亮輔へと向ける。
「優夜。俺の大事な手で人を殺める位なら俺を殺せ。俺は優夜に殺されるなら本望だから。俺以外の為に自分の手を汚さないでくれ」
拳銃を握っている手から力が抜け、恐怖の旋律を奏でていたモノは音を立て、地面へと落ちていった。
それを待ち侘びていたように僕と亮輔の間から地面を這いつくばって、手が現れる。
その手を僕の後ろから出てきた足で踏み付けられ、その物体は一旦停止を強制されその手は持ち主の背中に折り曲げられていく。
その後の事は覚えていない。
一気に沸き起こった恐怖で体が震えて怖くて情けなくてただひたすら亮輔の胸に顔を埋めて泣いていたから。
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