みんな・愛してるよ
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成人向アフィリエイトOK
発行者:カオス
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ジャンル:恋愛
シリーズ:大好きだよ

公開開始日:2010/07/21
最終更新日:2012/03/12 22:53

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みんな・愛してるよ 第50章 第五十話 拭えない過去
翌日目が覚めると暖かくて優しい手に撫でられてる。
「まったく。昔に言ったはずだけどな。一人で泣くなみたいな事。意地っ張り」口では憎まれ口を静かに言ってるけど亮輔の手は怒ってるようにも拗ねてる気配も無い。
亮輔の手が嬉しくてそのまま狸寝入りしてしまう。
「優夜。お前の涙は本当にきついんだから。泣くなっては言わない。だけど、泣きたい時は俺を起こしてもいいから呼び出してもいいから俺が起きてる時に泣いてくれ。頼られたいんだよ優夜。一人で寂しく泣くな。泣きたい時はいつでも駆けつけてやるから。だからもう一人で泣く事禁止な。って寝てるから聞いちゃいないだろうけど……」優しく撫でてくれてた手は僕の後頭部に移動して今度は力を込めて抱きしめてくれる。
「亮輔。ごめんなさい。辛かったでしょ? 苦しかったでしょ? 痛かったでしょ? 」耐え切れなくなった僕は、蚊の鳴くような声で亮輔に語り掛けた。
「何が? 」意味がわからないのか聞き返してくる亮輔は、そっと僕の頬に触れ僕の顔を見ようと引き剥がしてくるけど、僕が必死に上着を掴んで引き寄せると頬を撫でてくれる。
「僕が日記を書いた後で意識無くした時に、国久から殴られたんでしょ? その時、空の星と動き続ける雲とまん丸の月を見ながらどんな事想ってたんだろうって……」
「あの時か。痛かったけど体じゃない。空っぽに思えた心が痛かった。それに考えてた事はお前の事ばかりだよ。優夜との思い出が走馬灯のように流れて、満月を見ながら優夜の言葉が聞きたくて優夜を感じたくて、お前に話しかけたいってそればかり考えてた。情けないよな。大好きな人が命の危険に晒されてるってのに、俺が出来た事はお前を思う事とか考える事だけ。優夜を苦しめて辛い思いさせて何一つしてやれなかった。何一つお前の背負い込んでた恐怖さえも拭ってやるどころか気付きもしないで。逆上してまた苦しめて寂しい思いさせて」涙声になりながら言われた言葉は嬉しかったけど、僕の方が酷い事してた。
「亮輔は悪くないよ。悪いのは僕のほう。病気の事知ってて誰にも言わなかったし、僕の我侭で僕が安心したい為に亮輔を抱きしめたまま死にたいなんて思わなければ、亮輔苦しめる事もなかったんだもん。だから亮輔は悪くない。僕が悪いの。僕が……悪いの」止まらない涙が流れ始めて見られたくなかった僕は、亮輔のシャツに顔を埋めて泣く事しか出来なかった。
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