みんな・愛してるよ
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成人向アフィリエイトOK
発行者:カオス
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ジャンル:恋愛
シリーズ:大好きだよ

公開開始日:2010/07/21
最終更新日:2012/03/12 22:53

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みんな・愛してるよ 第50章 第五十話 拭えない過去
異様な空気を纏った食事は終わり、泊まっていきなさいと言う母さんに甘えて酔い潰れて寝てしまった亮輔に肩を貸して部屋に連れて行く。
ベットに寝かせてタオルケットを掛けると僕は自室へと引き上げる。
自分の部屋のドアを開くと異臭が鼻を刺激する。
鉄の匂い。壁に張り付いた血の跡。
窓際の床にこびり付いた血痕。
僕は一瞬ここで殺人でも起こったのかのではないかと疑ってしまったほどの惨状だった。
「優夜が来るんだったら片付けておくべきだったわね」ふと後ろから聞こえてくる声。
振り向くとそこに立っていたのは母さんだった。
「でも、ちゃんとあなたが知らなきゃいけないんじゃないかって思ってそのままにしてたの。このこびり付いた血、誰のだと思う? 」
何か耳を通り過ぎる度に混乱する頭。
「え? えっ? 誰の…なの? 」
「亮輔の血よ。あなたが救急車で運ばれた夜に付いた血らしいの。私もこの血を見た時は何がここで起きたのかわからなくて国久と康宏に問い詰めたんだけど教えてくれなくて……亮輔とあなたがこの家を出て行ってから数年後に、康宏が話してくれたの」しみじみと語る母さんを見つめる僕の視界は歪んで見える。
頬に涙が伝っていつの間にか泣いていた。
そっと母さんは部屋の扉を閉めて部屋の中には鉄の匂いと僕だけになる。
亮輔に対する罪悪感と皆に対する謝罪の気持ちが一気に膨れ上がってきた。
亮輔が居たであろう窓際の床に寝そべり窓から覗く満月を見る。
あの夜も満月だった。
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