みんな・愛してるよ
第47章 第四十七話 二度目のラブレター
「がぁっ!! 何で……何で京哉君に自分の気持ちを伝えなかったの! こんなの! こんなの! 京哉君が可愛そう過ぎるよ!! 亮輔! 助けて! 」止まらぬ痛みと京哉君の想い。そして僕の大好きな亮輔への想いが入り混じり、僕の感情や考えも全てを混乱の渦へと導いていく。
「優夜! 」
「優夜兄ちゃん! 」同時に二人の声が聞こえてきた。
(亮輔。いっぱい心配かけてごめん。迷惑ばかり掛けてごめんなさい)その時不意に京哉君の肉体がズルッと抜け落ちる感覚がした。
ゆっくりと落ちていく肉の塊。
無理やり引き剥がされたのではなく、何故か開放感に僕は浸っている気分。
そして、京哉君の声が聞こえてきたんだ。
(僕の言葉や思いを伝えてくれてありがとう)優しい音色で確かに聞こえたんだ。
僕の意識はそこで途切れた。
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