みんな・愛してるよ
みんな・愛してるよ
成人向アフィリエイトOK
発行者:カオス
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:恋愛
シリーズ:大好きだよ

公開開始日:2010/07/21
最終更新日:2012/03/12 22:53

アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
みんな・愛してるよ 第34章 第三十四話 パンドラの箱
翌日久しぶりの休みだった僕は朝食を済ませるとデートに行くという康宏と国久を見送ってどうしても外せない会議の為出社する亮輔が居なくなった家で一人リビングのソファーに座る。
今日手帳を買って昨日からの日記を書いていこうと思ってる。
いつ爆発するのか判らない爆弾。
その死のルーレットに僕は引きずり込まれた。
一年に一回だけ回転し、暴発という爆弾を引き当てたら次に回るのはいつ破裂するか決めるルーレットが回りだす。
でも、そのルーレットは僕には見えないし爆発すると予言も無い。
だからこそ日記を書く事で僕自身がその恐怖に立ち向かえると思うから。

本屋で手帳を買った後自分の部屋に戻り早速日記を書く。
病名を宣告されてどう思ったのか。何を感じたのか。そして僕の中の日常で見え方がどう変わったのか。
それからは日にちが経つのは本当に早かった。
四季をこれほど感じた事も無かったし、風に揺らめく木々のざわめきや草が擦れ小さな音を鳴らす草同士の声。
そして鳥たちの囀りに車の騒音。
人々の足音や話し声。
そっと空を見上げる。
静かに流れる雲。
僕が今見ている雲の形を成す事は二度と無いのだろう。
そして僕はこれから先どれだけの雲の数を覚えられるんだろう?
今まで気にした事が無かった事を急に感じるようになった。
それは僕にとっていい事なのだろうか?
破裂する時はタイミングがあるらしく、お風呂から上がって脱衣所で身体を拭いてる時。
トイレで力んでいる時。
重い荷物を運んでいる時。
走ったり運動をしている時。
そしてエッチをしている時。
おおよそはそれが基本的に多いらしい。
あくまで主治医に聞いた話だかららしいとしか言えないのだけど。
154
最初 前へ 151152153154155156157 次へ 最後
ページへ 
TOP