みんな・愛してるよ
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成人向アフィリエイトOK
発行者:カオス
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ジャンル:恋愛
シリーズ:大好きだよ

公開開始日:2010/07/21
最終更新日:2012/03/12 22:53

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みんな・愛してるよ 第31章 第三十一話 誤解
亮輔は父さんの会社を継いで社長に昇進してる。
当然と言えば当然。
でも、社長だからお見合いも僕みたいに簡単に断る事は難しいのだろう。
僕なんて亮輔しか見えてないからすぐに断っちゃうけど、亮輔は考えてる。答えを自分で探してる。
まだ僕を捨てるって決まってる訳じゃない。
僕の第一志望は当然社長の側近である秘書。
でも、受かったからと言って秘書になれる訳じゃない事も知ってる。
多分亮輔が結婚なんかしたら耐え切れなくて辞めちゃうだろう。
それでもいい。
亮輔が考えて出した自分の道なんだから。
僕が亮輔の人生を束縛していい理由にならない。
だから亮輔の傍で隣で亮輔の決めた道を一緒に見たいと思う。
例え離れたとしてもそれが僕に出来る最後の愛情だと思うから。

「社長。お茶が入りました。どうぞ」会社は会社なので気安く亮輔なんて呼べた雰囲気じゃない。
落ち込んで一ヶ月。
何とか第一志望の秘書にはなれたけど会社とプライベートはちゃんと分けなきゃ一人前の社会人とは言えないだろう。
「ありがとう。優夜。少し時間ある? 」社長室には今二人きり。家に居る時のように話しかけてくる亮輔に嬉しく思う反面その場が社長室となると僕も家に居る時の話し方はご法度って事位、わきまえてる。
「社長、何でしょうか? 私が何か失態を致しましたか? 」社長室で話すのと一緒の話し方をしながら冷静に答えているが内心では慌しく混乱の渦に飲み込まれていく。
(亮輔。ごめんね。本当は家に居る時みたいに、何? 亮輔。どうかしたの? って聞きたいのにここが会社で社長室って思うとどうしても家で話すような言葉じゃ話せないの)気持ちの中では混乱の中泣きが入りそうな勢いを見せるものの表情には何一つ見せてはいけない。
仕事に私情を挟むのは、もってのほかなのだから。
「いや。何でもない。次の会議は何時からだ? 」そんな事僕に聞かなくったって、頭のいい亮輔なら一年位先の用事だって覚えてるのに。
「十三時から企画部の会議が入っております。その後は」
「わかった。もう下がっていいよ。ありがとう」それだけ答えると亮輔は社長室のデスクへと顔を下ろした。
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