みんな・愛してるよ
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成人向アフィリエイトOK
発行者:カオス
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ジャンル:恋愛
シリーズ:大好きだよ

公開開始日:2010/07/21
最終更新日:2012/03/12 22:53

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みんな・愛してるよ 第23章 第二十三話 少年の名前
ドアを開けると、亮輔がいきなり僕の腕を掴んで、中に連れて行く。
「止めてやってよ。父さんが撫でた瞬間に夕方みたいに噛み付いて」亮輔の顔は必死で、さすがに僕も吃驚した。
「止めるな! 俺に今噛み付いてるのは、これまで苦しんできたこの子の気持ちと比べたら痛みと比べたら大した事無い! だから止めないでやってくれ! 」苦悶の表情のまま父さんが言ったその言葉に、男の子はそれまで目に溜まってた涙が頬を伝って冷たい床の上に一粒だけ落ちた。
ゆっくり口を離し、お父さんに抱きついて泣いてた。
嗚咽を残しながら僕を見つけるとトコトコ歩いて僕にしがみ付いてくる。
「お兄ちゃん。ごめんなさい。ごめんなさい。あのね、僕名前無いのは昨日言ったよね? お兄ちゃんが僕の名前決めて。お兄ちゃんが決めてくれた名前が一番嬉しい。だってあのままあそこに居たら名前無いまま死んでたもん。だから、だからお兄ちゃんが決めて」真剣に言ってきてくれるのは嬉しかったけど、さすがに僕はうろたえた。
だって高々十五歳で、名付け親?
それっていいの? 
ってかココはやっぱりお父さんとお母さんでしょ?
ふと両親に目を走らせる。
「優夜が決めてあげなさい。彼自身が望んでるんだから。私もそれが良いと思うよ」ニッコリ微笑みながら言う父と同じくお母さんまで頷いてる。
結果的に僕が決めることになりそう。
期限は翌日の朝十時までで、その時間になったら少年のお迎えが来るそうだ。
お父さんとお母さんは翌日からも仕事らしくて出かけていったけど、亮輔と僕はここに残って少年と一緒に帰る約束をしていた。

僕は眠い目を擦って僕の横でキラキラ目を光らせながら、見てる視線を感じながら徹夜して必死に考えた。
一生に一度しか決めれない大事な大事な名前だから。
辞書を片手に思いつく漢字を並べ、口に出して呼んでみては頭を抱える。
もう何度もその繰り返しで、結局決まったのはお迎えのおじさんが来て三十分経った時だった。
その名前は、康宏(やすひろ)。
康の意味は体がじょうぶとかすこやかとかやすらか・無事とか僕が思うところの少年のイメージ。
宏は少年に対する僕なりの尊敬。
なんとか名前も決まり少年(いや帰ってきたら康宏か)は戸籍等を作ってもらう為に施設に向かっていった。
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