メトセラの仲間たち - 新進画家に復讐してください -
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発行者:海原 灯
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:メトセラの仲間たち

公開開始日:2013/07/18
最終更新日:---

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メトセラの仲間たち - 新進画家に復讐してください - 第9章 デュマの復讐
 放心状態のサマンドを、少し離れた場所から、ジッと見つめている目があった。炎のように…、でも静かに揺らめきながら、怒りのこもった視線を、向けている。それにいち早く気づいたのは、アルファロだったが、その者が誰なのかが分かると、特に何も口出しすることはなかった。ここまで事態が悪化してしまった以上、今更何を咎めても、もう遅い。
 闇の中から、サマンドたちを、こっそり窺っていたのは、誰あろう…妹のデュマだった。すべてが燃えて消える様を、呆然と眺めている姉のサマンドを見て、ニタァッと、嬉しそうに哂っている。
────────── 天罰よ。あたしをコケにし続けたあなたには、お似合いだわ。
 そうして、フッと姿を消した。
 多少、時間が前後するが、デュマが、休業日で人気のないアトリエにやって来たのは、20時を少し回った頃だった。
 入り口の前で佇み、中を窺うが、室内は当然真っ暗闇だ。
『あいつは、アテにならないわ。サマンドのこと、調べるだけで、全っ然、依頼を完了させる気配がないもの。もういいわ。あたしが自分でなんとかする』
────────── サマンドを、どうにかして、凹ませてやるんだから。
 いつまでたっても行動を起こさないアルファロを見限り、デュマは1人で行動を起こすことにした。
 真夜中、サマンドのアトリエに忍び込み、お客の不始末の葉巻の火を見つけると、外に出て、考えこむ。
『たてつけの悪い窓が、あったわね…』
 古い木造の建物なせいか、老朽化が激しかった。窓もその1つで、鍵を閉められていないのを調査済みだったデュマは、ちょうどそこに、1人の年配の男性が通りがかると、勢い、彼の前へと躍り出た。
『おや、お嬢さぁん、危ないですよぉ』
────────── よしっ! こいつ、あたしが見えるのね。
 男は、酔っ払っていた。デュマを避けようとして、足をもつれさせ、よっとっと…と、バランスを保つのに一苦労だ。
 自分が見える上に、判断能力が低下している、太った親父。
 デュマは、ニタァッと哂うと、この男を利用することに決めた。
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