メトセラの仲間たち - 新進画家に復讐してください -
メトセラの仲間たち - 新進画家に復讐してください -
完結アフィリエイトOK
発行者:海原 灯
価格:章別決済
章別決済は特定の章でのみ課金が発生いたします。
無料の章は自由にお読みいただけます。

ジャンル:恋愛
シリーズ:メトセラの仲間たち

公開開始日:2013/07/18
最終更新日:---

アフィリエイトする
マイライブラリ
マイライブラリに追加すると更新情報の通知など細かな設定ができ、読みやすくなります。
章一覧へ(章別決済)
メトセラの仲間たち - 新進画家に復讐してください - 第8章 ルディアンの杞憂
「今日はラッキーデイだね。うん、おいしい」
 ルディアンの感想は、予測済み。肝心のアルファロの反応が、マイラには気になった。だが、彼は仏頂面で、
「…悪くない」
の一言だけ。マイラの顔が曇った。
「それって、どっち!? どっちかで言ってよ。おいしい!? おいしくない!?」
「悪くない」
「…」
 セリエルの気持ちが痛いほど良く分かって、マイラは溜息をついた。
────────── こんな奴の為に作ったかと思うと、そりゃ凹むはずだわ。
「アルファロ、旋毛曲げてないで、ちゃんと感想言ってあげてよ」
 ルディアンが察して、間に入るが、アルファロは、言わされた感たっぷりで、応じるだけだった。
「…うまい」
 さっさとケーキを平らげてから、短くそう言うと、コーヒーを喉に流し込む。そんな同級生に、マイラはさらにげんなりとした。
 ちゃんと全部食べてるところをみると、マズかったわけじゃないんだろうけど…。
「あなたね…、あたしにはその態度でも良いけど、セリエルには、ちゃんとおいしかったって、言ってあげなさいよね」
 そんな風に言われても、まだ不機嫌そうにマッチ箱を手慰みしているのは、セリエルが、自分に反発したことへの苛立ちからだろうか。
 照れくさいんだよ…と、ルディアンが苦笑して、アルファロのフォローに回ったが、マイラが承知しない。
「それでも…、あなたが夜に食べてるケーキは、あたしが作ってるんじゃなくて、あの子の手作りなのよ。気持ち込めてるんだから、酌んであげなさい。セリエル、あなたの妹なんでしょ!?」
 その言葉に、アルファロはムッとして、黙って冷や水を飲んだ。
「なんで、おいしかった、の一言も言えないわけ!?」
 尚も衰えぬ追及に辟易し、アルファロは話の矛先を変えた。
「…なんであいつは、いちいちお前に家庭環境を話してるんだ…」
 大体、マイラのケーキを手放しで旨いと褒めると、セリエルには言わないことに、余計に嫌味が増す。
「答えになってない」
 切り返され、アルファロは眉間にシワを寄せた。
「だ…から、美味かったって言ってるだろ」
 どうせ、マイラが教えたんだろ、ケーキの作り方…、とアルファロが続けると、ルディアンは、あーあ…、といった表情で、マイラを見た。予想通り、ムッとした表情で、アルファロを睨んでいるマイラに、肩を竦める。
65
最初 前へ 62636465666768 次へ 最後
ページへ 
ページの先頭へ