メトセラの仲間たち - 新進画家に復讐してください -
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発行者:海原 灯
価格:章別決済
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ジャンル:恋愛
シリーズ:メトセラの仲間たち

公開開始日:2013/07/18
最終更新日:---

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メトセラの仲間たち - 新進画家に復讐してください - 第8章 ルディアンの杞憂
「ノートに何を書くんだか。リューリアの恋人だったっていう、レムディ奏者のレイリア気取りでもして、愉しむかい!?」
 レムディとは、テールーン独特の弦楽器の名だ。
「いいじゃないのっ! 何を書こうが、あたしの勝手だわ。それに、レイリアは、詩は書かないっ。彼女はっ、そういうの…」
 …別に、そこまで言い訳しなくっても良いのだけれど…。声は段々と絞み、マイラは不服そうにした。
「…彼女は、彼女で、あたしとは関係ないわっ。持ち出さないで」
 キリがない。
 いきなり始まった、マイラとルディアンの痴話喧嘩みたいな口論に、サマンドは呆気に取られた。あまりに子供じみた会話の内容に、そのうちに、おかしそうに肩を揺すって笑う。
「意外だわ」
 アルファロも、呆れたように、聞き流してはいるが。
「ま、確かに、身分制度とか以前の話だな…」
 少々、同情した。
「アルファロ、うるさいわね」
 マイラが、キッと彼を睨む。
 身分制度というと、オルレイン伯爵と同様、アルファロにしても、今は落ちぶれているとはいえ、元は貴族の端くれだ。伯爵と同等の爵位で、裕福な子供時代を過ごしたこともあった。ただこの時代、アルファロのような元貴族だったという若者が増加してるせいか、昔ほどには、身分差別は少なく、気軽に平民とも付き合いがあり、パッと見、どの身分に属するのか、分からない人たちも多い。出る所に出れば、現代でも立派に格差は存続しているのだが…。それを表に出したくないのは、時流というよりは、この街…この国独特の風潮か。隣国では、いまだに騎士が活躍している。
 平和といえば…確かに、アルファロやマイラたちがいるこの国は、平和なんだろう。戦とかとは無縁という意味では…。
 マイラも、祖先は貴族出身だったというから、アルファロとは似たような地位といえた。
「…あいつら、時たま仲が良いんだよ…。ほっといていいから」
 そう言って、軽く2人をフォローしたアルファロは、セリエルの紅茶の中に、砂糖を1個落とした。
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